パオのパンは国産小麦で焼いています。国産小麦は基本的にパン作りに向かないとされ、生地がべたつき、扱いが難しく、輸入小麦に比べるとパン作りにそれなりの技術と経験が必要になります。パオがそんな扱いにくい国産小麦を使ってパンを焼く理由は、輸入小麦に比べ安全性が高いということ。そして甘みや旨みがある国産小麦でパンを焼くことが日本のパンの姿として、自然であたり前の形であり、いちばん美味しいと思うからです。
フランスやドイツのパンはその国の風土で育った小麦で焼かれています。日本のパンは、ほとんどが輸入小麦で焼かれています。パンは食べ物です。工業製品ではありません。その国でとれる小麦を使って焼くパン、それこそが食べ物として自然でいちばん美味しい姿があるというあたり前の思いが、そこにはあります。
埼玉、群馬、岩手、北海道産の小麦粉をパンに合わせて自家ブレンドして使用
小麦を丸ごと挽いた粉
埼玉産小麦を石臼で自家製粉したものと石臼挽き南部小麦全粒粉を使用
カナダ産オーガニックライ粒を石臼自家製粉したものとカナダ産オーガニック細挽を使用
1987年ノヴァは酵母菌の種にするオーガニックレーズンを手に入れるため日本で初めて認定有機栽培ドライフルーツ、ナッツを生産者から直接輸入し始めました。酵母菌はそれぞれが個性を持った生き物の集団です。若いもの年老いたもの、強いもの弱いものが一緒になってパンを発酵させ、深みのある味わいを生み出します。生き物である以上酵母菌が農薬を好むはずがありません。酵母菌が健康でなければ健康なパンは作れません。パオではそんな作り手の思いから生まれた畑の顔が見えるノヴァのオーガニックドライフルーツ、ナッツを主に使用、他にも出来るだけ安全安心な材料を厳選しています。
オイルコーティングを行わず自然なままの豊な味わい甘みが特徴。天日で乾燥した有機認定品
クルミ、アーモンド、カシューナッツ、甘味が多く渋みの少ない品種を限定入荷使用
塩、シママース(沖縄)ゲラン(フランス)種子島洗双糖、玄米粉、無農薬いよかんピール、チョコチップ(フランス)
パオのパンに美味しさを生み出す特別なことは何もありません。
もし秘密があるとすれば非効率であっても手間隙をかけて嘘のない正直な仕事をするということかもしれません。
いまここあるがまま、できることをする。その結果、良いパンになる。そんな思いでパンと向き合っています。